サスケの元気がない ― 01:21
朝からサスケの様子がおかしかった。「おいで」と呼んでもソファーにうずくまってやってこない。いつもなら飛んでくるはずなのに……。眠いのかな?
朝ごはんを作ってあげるてる時も、待ちきれずにピョンピョン跳ねて催促するはずのサスケが、今日は部屋でおとなしく待っている。
しかも、人の膝の上に乗って抱っこして欲しそうな様子。こんな仕草を見せるときは、激しい落雷や、地震の時くらいなのだが……。
どうしたんだろう? と思っていると、ガタガタと震えだした。確かに今朝は寒かったが、真冬の寒さではない。
結局、医者に連れていったら熱があるという。胸に聴診器を当てて「雑音がないので、多分たいしたことはないでしょう」と言うので少し安心したが……。
サスケは、注射を一本打ってもらったら元気になって、帰ってから少しはしゃいでいたが、いつもと比べればおとなしい。
しばらくは散歩もおやすみにして安静にさせておこう。
朝ごはんを作ってあげるてる時も、待ちきれずにピョンピョン跳ねて催促するはずのサスケが、今日は部屋でおとなしく待っている。
しかも、人の膝の上に乗って抱っこして欲しそうな様子。こんな仕草を見せるときは、激しい落雷や、地震の時くらいなのだが……。
どうしたんだろう? と思っていると、ガタガタと震えだした。確かに今朝は寒かったが、真冬の寒さではない。
結局、医者に連れていったら熱があるという。胸に聴診器を当てて「雑音がないので、多分たいしたことはないでしょう」と言うので少し安心したが……。
サスケは、注射を一本打ってもらったら元気になって、帰ってから少しはしゃいでいたが、いつもと比べればおとなしい。
しばらくは散歩もおやすみにして安静にさせておこう。
長い一日(後編) ― 01:38
日記を途中まで書いたところで眠くなったので、寝てしまった。で、さっき目を覚まして日記の続きを書いている。
そう、ビールを飲んで寝ようとしたところまで書いたのだった。寝ようとしたが、妙に気持ちが高ぶって眠れない。
そこで、プロバイダーのホームページを覗いてみる。
工事の人が、ネットで何か設定するのかもしれない。と言っていたのを思い出したからだ。
ユーザーIDと、パスワードを入力して、会員頁にログインする。色々と設定を見てみるが、よくわからない。
そこで、現在の登録状況を確認する。すると…… 登録はフレッツADSLになっている。
あれ? なんでADSLのままなんだ? 今、光ファイバーで接続しているのに……。
そこで、プロバイダーから郵送されてきたおしらせを読んでみる。新しいIDと、パスワードが書かれていて、それを工事の人がパソコンに設定したりしていた。
あれ? なんで新しいIDができてるんだ? と私は重大なことに気付いた。ADSLから、光にコース変更しただけなので、IDは変らないはずではないのか。もしかして……。
そう、つまり、コース変更したはずが、新規で登録されてしまっており、現在二つのIDが存在することになる。
コース変更の申請をしたのは、電話会社だ。
「ご自分で申請されてもよろしいのですが、こちらで申請すれば、申し込み料が無料サービスになります」
とセールスの人が言ったからだ。
でも、これってとんでもないミスじゃないか。3月いっぱいに申し込めば、工事費無料、プロバイダーの料金は3ヶ月間タダ! というので申し込んだのだ。
今からコース変更したのでは、3ヶ月無料が適用できない……なんてことになったら。そうなったらNTTにその分を払って欲しいもんだ。
でも、ここまでミスを重ねてきたんだから、また、ミスをしないとも限らない。私は最悪の事態を想像する。
新しいIDをそのままに、古いIDを削除しちゃうかも……。そうなったら、前のメルアドも、自分のホームページも使用できなくなる。今までに入ったメールももう見れないではないか……。
これは、NTTに任せてはおけないな……。
結局、私は朝まで起きて連絡をすることにした。どうせイライラして寝れないし……。
だが、プロバイダーの業務開始は朝10時から。私は、9時を待って、昨日のNTTの(あ、いつの間にか、会社名出してる。伏せてたんだけど、まあ、いいか……)担当に電話をする。
事の経緯を聞いた担当は、
「こちらとしては必要な情報をプロバイダーさんに流しています。工事は済んでおりますし、後はそちらの問題で……」
と、もう、こちらには関係ないという口ぶり。
「つまり、そちらに落ち度はなく、ぜんぶプロバイダーが悪いということですか?」
「それはわかりません」
「わからないってことはないでしょ!」
と私が語気を強めると、担当は、自分のところに落ち度はないと言う。
「昨日も申しましたが設定はそちらの問題です。昨日も本来無料のところを……」
と、逆ギレした口ぶり。しかも、無料でパソコンの設定をしたことを恩着せがましくいう。
電話を切ってから段々腹が立ってきた。これって設定の問題じゃないだろ? そっちに任せたコース変更の登録が間違っていたのに後は知りませんって、そりゃあ無責任過ぎないか……。
「腹立つのり……」
私は、昔父が腹を立てた時によく口にしていた言葉を呟いていた。
10時になったので、プロバイダーに電話をする。
「こちらは、NTTさんからの依頼通りに登録を進めたので……」
「向こうは全部プロバイダーのミスだと言ってるんですが」
と私が伝えると、
「少々お待ちください。確認してから折り返し連絡いたしますので……」
待っている時間にNTTへ再度連絡する。
「あの、プロバイダーは、NTTの依頼通りにやったと言ってるんですが」
「では、こちらからプロバイダーさんに連絡をとってみます」
最初からそうしろよ! と私は心の中で呟く。
しばらくしてNTTから、
「すみません、私のミスでした……」
ようやく担当が自分の間違いを認める。しかも、今回登録したコースは、新規専用であり、古いIDは使えないというのだ。
「つまり、前のIDのままでは、光ファイバーにできないということですか?」
「はい」
「それってどういうことかわかります? 古いIDが使えなければ、メルアドも、ホームページも使えなくなるんですよ!」
「申し訳ありません……」
「じゃあ、もう一度工事をしてADSLに戻してもらうしかありませんね……」
「………」
「古いIDが使えなくなったら困りますから」
「すみませんが、少々お待ちください」
と電話を切る。
しばらくしてプロバイダーから連絡が入る。
「古いIDのままコース変更できるようにいたします」
「え? さっきNTTからID変更なしで、光ファイバーにできないと」
「いえ、そんなことはありません。ただ、今ご利用いただいているコースがご新規さん専用ということなのです。しかし、ご事情がご事情ですので……」
メールも受信できるようになり、とりあえずほっとした。手続きが済むまでは、二つのIDを併用することになるが、二重に料金が発生することはないという。
これってそもそもNTTがやることじゃないのか……と、思いつつそっちの担当に電話をする。
「ただいま、ADSLに戻す作業を進めているところです」
「え! それ、すぐにストップしてください!」
事の経緯を説明すると、
「では、もうよろしいですね」
とあっさりした返事。え? もうよろしいですねってそれだけ? この人のミスでとんでもない迷惑をこうむって、プロバイダーの特別な計らいによってなんとかなったのに、「もうよろしいですね」って……。
「新規専用のコースですが、特別に古いIDを使えるようにしてくれるそうです」
と、私はもう一度「特別」を強調する。
「つまり、もうよろしいんですね」
「はい……」
ガチャリ。
「………」
もう昼を過ぎて1時近くになっていた。こうして長い一日は終わりを告げた。
腹、たつのり……。
そう、ビールを飲んで寝ようとしたところまで書いたのだった。寝ようとしたが、妙に気持ちが高ぶって眠れない。
そこで、プロバイダーのホームページを覗いてみる。
工事の人が、ネットで何か設定するのかもしれない。と言っていたのを思い出したからだ。
ユーザーIDと、パスワードを入力して、会員頁にログインする。色々と設定を見てみるが、よくわからない。
そこで、現在の登録状況を確認する。すると…… 登録はフレッツADSLになっている。
あれ? なんでADSLのままなんだ? 今、光ファイバーで接続しているのに……。
そこで、プロバイダーから郵送されてきたおしらせを読んでみる。新しいIDと、パスワードが書かれていて、それを工事の人がパソコンに設定したりしていた。
あれ? なんで新しいIDができてるんだ? と私は重大なことに気付いた。ADSLから、光にコース変更しただけなので、IDは変らないはずではないのか。もしかして……。
そう、つまり、コース変更したはずが、新規で登録されてしまっており、現在二つのIDが存在することになる。
コース変更の申請をしたのは、電話会社だ。
「ご自分で申請されてもよろしいのですが、こちらで申請すれば、申し込み料が無料サービスになります」
とセールスの人が言ったからだ。
でも、これってとんでもないミスじゃないか。3月いっぱいに申し込めば、工事費無料、プロバイダーの料金は3ヶ月間タダ! というので申し込んだのだ。
今からコース変更したのでは、3ヶ月無料が適用できない……なんてことになったら。そうなったらNTTにその分を払って欲しいもんだ。
でも、ここまでミスを重ねてきたんだから、また、ミスをしないとも限らない。私は最悪の事態を想像する。
新しいIDをそのままに、古いIDを削除しちゃうかも……。そうなったら、前のメルアドも、自分のホームページも使用できなくなる。今までに入ったメールももう見れないではないか……。
これは、NTTに任せてはおけないな……。
結局、私は朝まで起きて連絡をすることにした。どうせイライラして寝れないし……。
だが、プロバイダーの業務開始は朝10時から。私は、9時を待って、昨日のNTTの(あ、いつの間にか、会社名出してる。伏せてたんだけど、まあ、いいか……)担当に電話をする。
事の経緯を聞いた担当は、
「こちらとしては必要な情報をプロバイダーさんに流しています。工事は済んでおりますし、後はそちらの問題で……」
と、もう、こちらには関係ないという口ぶり。
「つまり、そちらに落ち度はなく、ぜんぶプロバイダーが悪いということですか?」
「それはわかりません」
「わからないってことはないでしょ!」
と私が語気を強めると、担当は、自分のところに落ち度はないと言う。
「昨日も申しましたが設定はそちらの問題です。昨日も本来無料のところを……」
と、逆ギレした口ぶり。しかも、無料でパソコンの設定をしたことを恩着せがましくいう。
電話を切ってから段々腹が立ってきた。これって設定の問題じゃないだろ? そっちに任せたコース変更の登録が間違っていたのに後は知りませんって、そりゃあ無責任過ぎないか……。
「腹立つのり……」
私は、昔父が腹を立てた時によく口にしていた言葉を呟いていた。
10時になったので、プロバイダーに電話をする。
「こちらは、NTTさんからの依頼通りに登録を進めたので……」
「向こうは全部プロバイダーのミスだと言ってるんですが」
と私が伝えると、
「少々お待ちください。確認してから折り返し連絡いたしますので……」
待っている時間にNTTへ再度連絡する。
「あの、プロバイダーは、NTTの依頼通りにやったと言ってるんですが」
「では、こちらからプロバイダーさんに連絡をとってみます」
最初からそうしろよ! と私は心の中で呟く。
しばらくしてNTTから、
「すみません、私のミスでした……」
ようやく担当が自分の間違いを認める。しかも、今回登録したコースは、新規専用であり、古いIDは使えないというのだ。
「つまり、前のIDのままでは、光ファイバーにできないということですか?」
「はい」
「それってどういうことかわかります? 古いIDが使えなければ、メルアドも、ホームページも使えなくなるんですよ!」
「申し訳ありません……」
「じゃあ、もう一度工事をしてADSLに戻してもらうしかありませんね……」
「………」
「古いIDが使えなくなったら困りますから」
「すみませんが、少々お待ちください」
と電話を切る。
しばらくしてプロバイダーから連絡が入る。
「古いIDのままコース変更できるようにいたします」
「え? さっきNTTからID変更なしで、光ファイバーにできないと」
「いえ、そんなことはありません。ただ、今ご利用いただいているコースがご新規さん専用ということなのです。しかし、ご事情がご事情ですので……」
メールも受信できるようになり、とりあえずほっとした。手続きが済むまでは、二つのIDを併用することになるが、二重に料金が発生することはないという。
これってそもそもNTTがやることじゃないのか……と、思いつつそっちの担当に電話をする。
「ただいま、ADSLに戻す作業を進めているところです」
「え! それ、すぐにストップしてください!」
事の経緯を説明すると、
「では、もうよろしいですね」
とあっさりした返事。え? もうよろしいですねってそれだけ? この人のミスでとんでもない迷惑をこうむって、プロバイダーの特別な計らいによってなんとかなったのに、「もうよろしいですね」って……。
「新規専用のコースですが、特別に古いIDを使えるようにしてくれるそうです」
と、私はもう一度「特別」を強調する。
「つまり、もうよろしいんですね」
「はい……」
ガチャリ。
「………」
もう昼を過ぎて1時近くになっていた。こうして長い一日は終わりを告げた。
腹、たつのり……。
長い一日 ― 14:02
我が家にもようやく光ファイバーが開通することになり、工事の人がきたのは、昨日の午後2時頃だった。
工事だけではなく、パソコンの設定もやってくれることになっていた。設定くらい自分でできないこともないのだが、何かあった時にサポートセンターに連絡するのが面倒臭いし、やってもらった方が楽には違いない。
ところがである。工事をした下請け会社の人は設定のことなど聞いていないという。
すぐに電話会社に抗議の電話を入れる。電話に出た担当の女性は、設定は自分でやってくれという。
それでは話が違うと文句を言うと、設定までするとなると別料金だという。
それにはカチンと来た。セールスの人間が無料で設定もすると言っていたのに、後になって有料とはどういうことだ!?
飲んだ後で高額な料金を請求するぼったくりバーの手口だ。
結局、工事の人が設定をやってくれることになった。
電話口で私が声を荒げているときに「私がやりますから」と言ったその若い男性は、しばらくパソコンをいじった後に応援を呼んだ。
やっと、インターネットは繋がったが、今度はメールがうまく作動しない。送信はできるのだが、受信ができないのだ。
プロバイターに連絡をとろうにも、既に5時を過ぎているので、業務が終了している。
また、別の応援がやってくるが、どうしても受信ができなかった。
結局、私が明日プロバイダーに聞いてみるということになって、工事の人が帰っていったのは、夜10時近くなってのことだった。
電話会社の担当者の対応には腹が立ったし、お陰で一日つぶされてしまった。しかし、夜遅くまで一生懸命作業してくれた工事の人にはコーヒーをふるまって労をねぎらった。
私は、なんとなくむしゃくしゃしたので、ビールでも飲んで寝ることにした。明日プロバイターに聞けばすべて片付くだろう。
だが、そうはいかなかった……。
つづく
工事だけではなく、パソコンの設定もやってくれることになっていた。設定くらい自分でできないこともないのだが、何かあった時にサポートセンターに連絡するのが面倒臭いし、やってもらった方が楽には違いない。
ところがである。工事をした下請け会社の人は設定のことなど聞いていないという。
すぐに電話会社に抗議の電話を入れる。電話に出た担当の女性は、設定は自分でやってくれという。
それでは話が違うと文句を言うと、設定までするとなると別料金だという。
それにはカチンと来た。セールスの人間が無料で設定もすると言っていたのに、後になって有料とはどういうことだ!?
飲んだ後で高額な料金を請求するぼったくりバーの手口だ。
結局、工事の人が設定をやってくれることになった。
電話口で私が声を荒げているときに「私がやりますから」と言ったその若い男性は、しばらくパソコンをいじった後に応援を呼んだ。
やっと、インターネットは繋がったが、今度はメールがうまく作動しない。送信はできるのだが、受信ができないのだ。
プロバイターに連絡をとろうにも、既に5時を過ぎているので、業務が終了している。
また、別の応援がやってくるが、どうしても受信ができなかった。
結局、私が明日プロバイダーに聞いてみるということになって、工事の人が帰っていったのは、夜10時近くなってのことだった。
電話会社の担当者の対応には腹が立ったし、お陰で一日つぶされてしまった。しかし、夜遅くまで一生懸命作業してくれた工事の人にはコーヒーをふるまって労をねぎらった。
私は、なんとなくむしゃくしゃしたので、ビールでも飲んで寝ることにした。明日プロバイターに聞けばすべて片付くだろう。
だが、そうはいかなかった……。
つづく
あれから一年 ― 00:11
早いもので、サスケがにやってきて一年になった。しかし、出会いとは不思議なものだなあと思う。
一年前、いまにも潰れそうなペットショップの前を通りかかった私は、店内のゲージの中でいねむりしている子犬に目をとめた。子犬は私が覗き込んでいるのに気がつくと、顔を上げ、円らな瞳でじっと見詰め返してきた。それがサスケとの出会いである。
思わず店内に入ると、子犬は、夢中でゲージから身を乗り出してきた。私には、それが、「お願い、ぼくを連れていって」と必死で訴えているような気がした。
生後六ヶ月になるパピヨンだった。普通ぺットショップで見かけるのは、生後三ヶ月位で、中には二ヶ月というのもいる。小さい方が可愛くて売れるからだろうし、また、しつけもしやすいのだろう。
だから、六ヶ月というと売れ残りということになるのだろう。
ペットショップの親父は妙に愛想が悪く、まるで犬を売る気がないかに見えた。しかし、犬を見る時には目を細めてかわいくて仕方がないといった表情になる。そこに私はむしろ好感を覚えた。犬を単なる商品とは考えていないように思えたからだ。
犬を飼うのは初めてだったので、色々と質問すると、必ず最後に「大切なのは愛情ですよ」と付け加えた。
うちに連れてくる時も、、「大切にしてもらうんだぞ」と、まるで可愛い娘を嫁に出す父親のような様子だった。
それから半年も経たずにそのペットショップは潰れてしまった。もし、あの時、自分が店の前で足を止めなかったらサスケはどうなっていたのだろうと時々考える。
別に自分がサスケを助けてあげたなどと思ってはいない。むしろ、サスケに助けられているのは自分の方なのだから。
一年前、いまにも潰れそうなペットショップの前を通りかかった私は、店内のゲージの中でいねむりしている子犬に目をとめた。子犬は私が覗き込んでいるのに気がつくと、顔を上げ、円らな瞳でじっと見詰め返してきた。それがサスケとの出会いである。
思わず店内に入ると、子犬は、夢中でゲージから身を乗り出してきた。私には、それが、「お願い、ぼくを連れていって」と必死で訴えているような気がした。
生後六ヶ月になるパピヨンだった。普通ぺットショップで見かけるのは、生後三ヶ月位で、中には二ヶ月というのもいる。小さい方が可愛くて売れるからだろうし、また、しつけもしやすいのだろう。
だから、六ヶ月というと売れ残りということになるのだろう。
ペットショップの親父は妙に愛想が悪く、まるで犬を売る気がないかに見えた。しかし、犬を見る時には目を細めてかわいくて仕方がないといった表情になる。そこに私はむしろ好感を覚えた。犬を単なる商品とは考えていないように思えたからだ。
犬を飼うのは初めてだったので、色々と質問すると、必ず最後に「大切なのは愛情ですよ」と付け加えた。
うちに連れてくる時も、、「大切にしてもらうんだぞ」と、まるで可愛い娘を嫁に出す父親のような様子だった。
それから半年も経たずにそのペットショップは潰れてしまった。もし、あの時、自分が店の前で足を止めなかったらサスケはどうなっていたのだろうと時々考える。
別に自分がサスケを助けてあげたなどと思ってはいない。むしろ、サスケに助けられているのは自分の方なのだから。